ネコという名の犬 2
俺はGOAに着くなり誰にも内緒で、一匹の仔犬との生活を楽しんでいた。毛並みが揃っていて、パンダのように白と黒の毛並みがカワイイ奴だ。クリスマス前にGOAのANJUNAにやってきた時からずっとである。
だが、1匹目の仔犬は俺が洗濯をしている時にどこかにいってしまったのだ。ネコは、GOAにおいて2匹目の仔犬との生活である。俺はこいつと1ヶ月程共に生活をしていた。
こいつ(ねこ)は元々俺の犬ではなかったけれど、長い時間一緒にいることでお互い大の仲良しになっていた。
面白いことに、こいつの行動を見ていると、自分を見ているように似ているのだ。
2006年。年が明けたある日、このネコを連れてANJUNA から20キロ北にある、ALAMBOL(アランボール)のパーティーに行ったときの事だった。
パーティーのあるビーチにはやってきたものの、俺は急激に疲れを感じ、あまりの眠さに、そこら辺の海岸で眠りについてしまった。
朝方になって、目を覚ましたときには、ネコの姿は煙のように消えてしまっていた。 …いつものことだ。
言うまでも無く、こいつの性格は俺に良く似ていて、落ち着きが無く、目に飛び込んできた興味のあることには無我夢中で飛び込んで行ってしまう。
「どうせ、俺が眠っているときに、何か新しいもんでも見つけて、ついて行ったきり帰って来れなくなったんだろ…」
こんな言葉が頭の中に浮かんできて、俺はネコを見つけられないまま ALAMBOL を後にした。
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ネコがALAMBOLで行方不明になって以来、ネコの事を知っている友達は、こっそり俺に隠れてみんなして台本でも見て声を揃えたかのかよ!って思うほど
「ねぇ、がっくん。ネコはどうしたの?」
…って。俺の顔を見つけるたびに、同じ質問ばっかり…
皆があまりにも同じことばっかり聞いてくるから
最後のほうの人には
「蒸し焼きにして、おとといの夕飯で食べちゃった~!」
って感じになっちゃう訳なんですねぇ。
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とにかく、ネコはALAMBOLのどこかの民家に保護されているという情報が入ってきたのは、失踪から一週間ほど経った
とある1月の終わりの事だった。